人生のやりたい事100個書き出せるか?
以前に仕事で付き合いのあった私のメンター的存在であった人事の方から、今後の人生相談をしていたら「人生でやりたい100リスト」つくってみたら?と提案され、早速作ってみたものの20代前半だった私は30個程しか書けずPCのメモ帳とにらめっこしていた懐かしい過去。
そして、100個も書き出せなかった自分に言われた言葉を今でも覚えている。
「書き出せる夢は、自分が知っている想像の範囲でしか書き表せないんだよー」
これは、自分の中でもハッとさせられた言葉で、自分が書いた内容は、「年収1000万稼ぎたい」、「昇格したい」、「不動産を所有したい」、「宇宙旅行に行きたい」、「動物を飼いたい」、「芸能人の◎◎に会いたい」…なんていうものばかりで、たしかにそういう事実、人たちを知っていて、そこに何らかの憧れがあり、やりたい事になっていたのだ。
自分は何がやりたいのか?何が向いているのか?今後のキャリアを考える
これを今後のキャリアという論点で捉えてみるとどうなのだろう?
職種は営業?エンジニア?事務?人事?業界は自動車関連?通信系?飲食系?
ここで思い描けるものは、家族や友人など身近にその仕事に携わっている人がいるもの、幼少期の頃からの憧れの職業、興味のある特定の分野、、など、結局は自分が知っている職種のイメージなのだ。
コンサルタント、データアナリスト、回路設計、施工管理、インフラエンジニア…なんていう職業は、新卒時代は仕事内容というか言葉すら知らずに私は過ごしてきた。人材業界に入ったからこそ、各社に取材に周り実際に業務に携わっている人たちに話を聞き、自分でも調べるうちに仕事内容の理解が出来るようになってきたものだ。
また、アパレル、コスメ、芸能、広告など憧れの仕事に就いたものの結局は1年未満で退職してしまうケースもある。このような、業界の人事の人と話をしていて口を揃えて言う事は、一見華やかそうに見える業界だけれども実は業務は泥臭く地道なモノという事を理解して応募してくる人は本当は少ない。皆見てくれのHPや写真のイメージで自社に応募してくる人が多いとの事。
実際の業務を蓋を開けてみると、何度も何度も試行錯誤を繰り返し掛けた時間ではなく品質で結果が問われる世界、細かなスケジュール調整業務、〆切に追われる世界、限られた顧客数内での競合他者とのコンペ、長期的取引の為の日々の努力。入社当初に描いていた、自分が手掛けた商品が世の中に出回って認知され皆の笑顔が見れるー、なんていう夢よりも目の前の現実に疲労困憊。
自分では気づかなかった、自分の強みを知るキッカケは意外な時
私の場合は逆のパターンで、前職は人材業界で営業を7年近く行っていて、元々話すのが好きで様々な業界の人との繋がりを持ちたいという思いがあり入社した。初対面の人に気に入られるのは比較的得意な方ではあったので、自分の中でも活躍できると思っていた。ただ、入社して自分が得意な分野はそこではないと思い知らされる。何故なら自分の周りにはリーマンショックをくぐり抜けた、いわば会社を支えた精鋭人員が残っているタイミングで私の「新卒+愛嬌」なんてものでは到底かなわないのだ。
そんな中、私はどう売上を伸ばしていったか?実はここが自分では気づいていなかった自分の能力で、私は「今後成長しそうな(求人を掛けそうな)企業を見極める嗅覚」が非常に高かったのだ。当初は取引額も小さかったものの2,3年後には上場し採用費が5~10倍近くに膨らむ企業が多数あり、その企業に助けられ会社内でもトップクラスの実績を残す事が出来たのだ。
他にも人事に携わっていた時に、役員、部長クラスまでのOKが出た求職者の人がいた。ただ、1次面接を行った自分の中で1次を通過させたもののどうにも納得の行かず、役員にやはり懸念事項があるので採用を検討してほしい旨を伝えた事があった。その求職者は非常に流暢にお話をされ、清潔感もバッチリで営業職には持って来いの人物だったと思うが、話していてどうもその人の本音が見えてこない。こちらが本音が聞きたく、かなり崩した面接をしても見せてくれない。勿論私が人事だから身構えている部分もあったのかもしれないが、最後まで壁を感じてしまった。そんな人が、かなりフラットな我々の組織の中に入っても、上手くいくのが疑問が残った。最終的にその人は採用される事になったのだが、結局1年足らずで会社を去る事となってしまった。結局、悩んだ時に周囲に相談できる環境では本人にとってはなかったのだと思う。この一件から、自分には物事を俯瞰して見て、そこにマッチする人材の見極めが性に合っている事に気づく。
企業の見極めも、人事での人の見極めも、掘り返してみると自分は学生時代から他の学生とは遥かに多くの30~60代の人と関わる機会が非常に多くあった。そこで様々な業界、職種、役職、学歴の人と知り合い話す機会が多くあった。その中で、こういうタイプの人はこういう業界で成功しているとか、こういうタイプの人はこういう仕事に就く傾向にあるのか。など、自分なりに知らず知らずのうちに分析しており、その力がビジネスの側面で花を開かせる事となったのだ。
最後に、元Amazon出身の土井英司さんが成功する人の働き方・伸ばし方のセミナーでお話されていた内容が非常に好感を持てたので抜粋。
新卒で入社したセガ。勿論ゲームが好きで入社してくるが、辞めていく時は皆ゲームが嫌いになって辞めていった。要するに、人間の好きは大体あてにならない。その好きを毎日8時間とか向き合っていると殆どの人はyesではないはず。そういう人は大体、憧れの仕事に就いたら10年後違っていたりすると言い出す。そうではなく、一件関係ないことが、何かのスキルを養ってくれて未来に繋がり役立つ事が絶対にある。それを個人として見れないと、不満で辞めてしまう。
自分もバイヤーやるとか、出版やるとか考えてなかった。自分の能力は自分ではわからないもの。バイヤーをやるきっかけになったのは入社したアマゾンで買付けの部署に移動になり、好成績を収めた。その時に自分にはその能力が長けている事に気づいた。自分の能力は環境が育てることもある。
いちばん大事なのは「師匠」。会社の中に憧れる人、模範になる人がいるかがとても重要。そういう人がいないと自分の能力は発揮できない。会社の規模感、ネームバリューで会社を選ぶ人が多いけど、出会ってその人とビビッと来ないと。
最後に
自分の才能は自分が知らないだけで、まだまだ眠っているのかもしれない?そんな自分の花を開かせる為には常に何かにチャレンジし続ける姿勢が何歳になっても大切なもの。また、その花はきっといくつも有るもので、沢山の花を咲かせる事によって自分の世界の見え方が変わってくるのではないでしょうか。
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