人材業界出身者が教える優良企業・成長企業の見極め方

転職お役立ち知識
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こんにちわ、皆様の転職を天職にしたい!元大手人材会社出身者のプクコです。

私の一番の仕事の成果(好きなこと)と言ったら、まだ名も世の中に知られていない企業で、今後成長しそうな企業を見抜く事です。
営業マンとしてはこの目利きが非常に重要で、何故ならば、企業がスタートアップの段階でお付き合いが出来れば、今後の長期取引も非常に優位に立てる可能性が広がるからです。

私は、この先見の明が非常に自分の強みで、そのおかげで新卒から3年で事業部内でTOP営業マンになれたと自負しています。

日夜、様々な求人票を見てそこから成長しそうな企業を見極めて営業を掛けていた、元求人広告の営業マンとしては、今回のテーマが一番声を大にして言いたい部分かもしれません。

今回は私が日頃、部下のメンバーによく言っていた事も含めて、今後成長可能性のある企業の見極め方をまとめてみました。

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求人原稿のチェックポイント

とにかく求人表を、浴びるほど大量に見ろ!!

シンプルですが、これが一番大切です。特に自分が検討している分野に掲載している企業は全て暗記する位に!いやいやー、そんなの無理でしょ…と、思われがちですが2、3ヶ月企業研究だと思って、とにかく眺めて下さい。

よく、就職・転職は結婚相手や恋人を探すようなものだと例えられます。確かに、考えてみたら一日の活動している時間の半分以上を仕事に費やすわけです。そんな人生の大部分を占める仕事だからこそ、慎重に、納得の行くまで本来は選び抜かなくてはいけないものだと思います。加えて、これは人材会社の新卒の営業マンでもやっているので絶対できます。最初のうちは知らない企業ばかりなので、チンプンカンプンかもしれませんが数週間も眺めている内に「あれ?この企業別の転職サイトでも見たぞ」とか「以前に人材会社に勧められた求人だ!」、など必ずピンとくるタイミングがやってきます。

このアンテナがとても重要で、頻繁に求人広告を掲載している企業はどうして掲載しなければいけないのか?
→離職者が多く採用を急いでいる(何故離職者が多いか?労働条件、社風等を確認。まさか、ブラック…?)
→事業拡大の為、急遽人員が必要

と、自分の中で企業の採用理由に仮設を立てて、予防線を貼れるようになりましょう。

そうすることによって、求人原稿でプロカメラマンが撮影した綺羅びやかな写真に翻弄される事なく、人材紹介会社のカウンセラーの強い押しで、何となく選考を進めてしまったりせず、自分の意思で企業を見つけ出す事が出来るのです。

売上、従業員数、拠点等の直近5年の実績&成長率を見てみる

▲今は、オンラインでも気軽に四季報が確認出来ます

求人広告に記載されているのは各項目のみの場合が殆どですが、上場企業であれば『企業HPのIR情報』、『四季報』を見れば一発です。未上場企業でも『企業HP』、『新卒専用サイトのマイナビ、リクナビ』、『転職口コミサイト』等でWEB上で調べる事が可能です。ハローワークや人材紹介会社を使用している人はカウンセラーの方に尋ねてみましょう。カウンセラーの方が知っていれば教えてくれますし、分からなくとも代わりに企業に問い合わせてくれます。

自分はどの企業のフェーズで働きたいかも合わせてチェック

過去に日経新聞の調査結果で『企業の寿命は30年』という説があります。明治以降の100年で総資産額上位100社のランキング分析結果です。時代の流れと共に世の中のニーズは変化し、求められる企業が変化していくのが伺えいます。日本の高度成長期には白物家電が売れ、IT時代が到来し一家に1台のPC、ひとり1台の携帯・スマホが当たり前になり、ソーシャルゲーム系の会社が上場したり、アマゾン・楽天の普及により百貨店や本屋の売上が厳しくなったり。何十年か前は東芝やソニーが業績不調に陥る事は誰も想像しませんでした。

企業には下記のサイクルがあると言われています。今、企業は度のタイミングで、自分は何がしたい?どのように働きたい?どんな人と働きたい?など、自分の中で退職する(しようとしている)根幹の部分を掘り起こし、どこがフィットするのか考える必要があります。

・創業期
ビジネスモデルと熱意は有るが、制度や仕組みが未完成。経営陣と同じ志を持ち、0を1にする為に情熱を捧げられるか。将来企業を考えている人は格好の職場。また、将来幹部人材になれる可能性も高い。

・成長期
事業が軌道にのり、更なるシェア拡大を狙うタイミング。急な成長に伴い、中堅層やバックオフィスの不足のしわ寄せがあり業務過多に陥ったり、他の会社から優秀な人材が入社してきたりし、会社が変わるタイミング。そのタイミングで離職が相次ぐ事も。上場を検討している企業は、持ち株の恩恵があるのでチャンス。様々な変化を楽しめる人に向いている。

・安定期
現在のビジネスモデルで収益が上がる仕組みが画一された為、ワークライフバランス、働き方の多様性を認めたり、福利厚生にも力を入れる事が出来る。そうする事によって、人材流出の防止にも繋がる。新規ビジネスに参入したり、海外拠点を起ち上げたり、新たな取り組みにチャレンジする事も出来る為、様々な働き方の選択が可能になる時期。

・衰退期
リストラ、撤退、事業売却、事業再編、M&A、新規事業モデルの立案など、事業が悪化しており、社内のモチベーションも低下している最中。社内改革の為、ターンアラウンドマネジャーを採用するケースも。会社の一刻一刻と変わりゆく状況を把握して、退職も目処にいれる動きも必要かも。ただ、ここで再建に一役買うと市場価値が上がる。

企業の沿革・歴史を確認

これは大抵企業HPに記載があります。頻繁に更新している企業、更新頻度が落ちている企業等様々あります。頻繁に更新している企業は、新規事業の開始、新拠点の設立、業務提携…等の記載が目立ちます。まさに、成長期真っ只中な企業です。逆に更新頻度が落ちている企業は安定期、衰退期に分類される事が多いです。自分がどのような企業サイクルの中で働くのか一度考えてみましょう。

求人原稿には真実しか記載されていないという事実

いやいやー、求人票と異るブラック企業多いって、よくネットに書かれてあるじゃないですかー。と、言われるケースが多いのです。確かにこれは実際にあった話です。

ただ、実際にコレが多いのはハローワークなんじゃないかと思うんですよね。

何故なら私が実際に7年求人広告で働いていて、こういった事象が発生したのは過去に1件でした。(他にメンバーも10名近くマネージメントしていました)

この事象が発生した案件は、数十人規模のアパレル系の広告プロモーションの会社で、プロモーションを行う際にモデルやカメラマンのアテンド業務をする役割の人を、社内のそのままもの呼び名の「事務職」として掲載した事がきっかけです。企業の掲載も終わり、採用人数も無事に定員に達し、ホッと一安心していたタイミングで、媒体元から突然の電話が。媒体元に採用された求職者の人から連絡があり、思っていた事務職と異なり辞退したいとの申し出が有りました。(因みに、普通であれば、人材紹介ではなく転職サイトは求職者と企業と直接やり取りするのが決まりです)しかし、企業側としては勿論、仕事内容欄に業務内容を記載していました。この事象については、企業側の落ち度としては求職者側へ誤解を招く表記内容があった。求職者側としては、しっかりと記載しているにも関わらず求人票を読み込んでおらず、そもそも業務内容を把握していない点があげられます。私も、ディレクター表記にしておけば企業側からお金&手間を掛けてもらっている分、後悔です。

因みに、その際に媒体元に確認してみると、過去に求人票と実際に求人に差異が合った場合は『媒体掲載禁止』になるケースが殆どのようです。何故ならば、虚偽の求人を掲載したとして媒体元の価値の低下が懸念される為です。

勿論、今回のケースは求人票に記載があるので、そのような最悪の事態には陥りませんでしが、もし転職サイトで採用計画を検討している企業であれば、「転職サイト」といカードが使えなくなるのは非常に痛いのです。他のカードは「人材紹介」「ハローワーク」「自社HP経由」「縁故」等のエントリー数が集まりにくいカードしか手元に残せないので採用活動に慣れている企業程、そんなことは絶対にしません。

WEBで求人サイトを探す場合

意外と穴場!?写真がイケてない企業

求人の検索結果画面ではずらーっと、検索した職種が並びますよね。

▼こんな感じで

人間も広告も、第一印象がとても大切だと言われています。(勿論他にもキャッチコピー諸々大切)WEBで物事を検索する時、「自分が必要な情報」「自分が必要ではない情報」は1秒以下で判断して、膨大な情報量を捌きながら見ているわけです。とりわけその中でも、クリックされやすいのが「写真がキレイ」な求人広告が鉄板です。ヨレヨレの服を着て、髪型もセットされていないおじさんの写真より、カジュアルスーツでビシっと決めた女性の写真の方が、閲覧者の目を引きクリック率が高いのは当たり前です。

ただ、ここが狙い目で「ヨレヨレの服を着て、髪型もセットされていないおじさんの写真」は一見の価値有りなのです!何故ならば、このような企業は大抵、求人広告の出稿に慣れていない可能性が高いからです。慣れていないのは、数年殆ど採用活動を行っておらず直近の採用実績が無い為、採用ノウハウが蓄積できていない企業が多いのです。という事は、言い返せば「殆ど離職がなく数年ぶりに退職者が出て採用を掛けた」ケースなのです。その為、非常にホワイトな企業のケースが高いです。

私も過去のお仕事で、ブラジル雑貨の輸入を行っている企業様がいらっしゃいました。数十名の会社ではありますが、ここ10年間退職者ゼロとの事!たまたま、経理の方がご両親の介護で辞めざるを得なくなり、数年ぶりの採用との事でした。中小企業ですが社長も凄く親切な方で、給与面、残業も殆ど無しで、文句のつけようもない求人でした。そんな中、掲載をする為の写真を下さい!と社長にオーダーしたところ、送られてきた写真にビックリ…。まさしく、「ヨレヨレの服を着て、髪型もセットされていないおじさんの写真」だったのです…笑
勿論、この写真は掲載せず「ブラジル感を出した小物をまとめた写真+女性」を掲載しました。(案の定、通常の倍近くの応募が来ました!)

意外と穴場!?掲載順位が下位の企業

WEBの求人広告(リクナビネクスト、マイナビ転職など)を見ていて、途中で写真の大きさや、情報内容の文量に差があったりして、あれ?と、思ったことありませんか?それもそのはず。求人広告は大抵どのサイトも枠の大きさが5個程あり、それに応じて出稿金額が異るのです。

▼因みに、リクナビネクストだとこんな感じでプランが別れているのです

▼料金はこの通り、18~180万とかなりの金額幅があります。(企画名のロングは4週間掲載、その他は2週間掲載)

何故、金額にこれだけ多くの開きがあるかというと、上位の企画に掲載すればする程、多くの求職者の目に留まる可能性が高いからです。人事はその時の採用人数から逆算してプランを検討します。「N5、N4」の上位企画掲載している企業は「大量採用」「短期採用」等を目標としている為、通年で採用を行っている企業、急成長している成長期の企業、等があげられます。逆に「N2、N1」の下位掲載の企業は「少数採用」を行っている為、急な離職者による欠員補充、同職種、地域にライバル企業が少ない企業(掲載順位が上位でなくとも応募が集まる)が上げられます。

先ほどと同じ理論ですが「久しぶり採用」×「欠員募集」は穴場求人になりやすいケースが多いです。その為、大きな広告枠をドカンと透過する事はせず、久しぶりなので取り敢えず少額でやってみる事の方が多いのです。
求人情報が大量に有りすぎて、下位の求人を殆ど見ない人もいるのですが下位の求人こそ、思いがけないホワイト企業が眠っている可能性があるので、是非根気よく探して見て下さい。

ハローワークで求人を探す場合

ハローワーク求人の現状

ハローワーク求人での探し方を話す前に、ハローワークでの現状のお話を。下記は昨年(2016年)のハローワークを利用した求職者から寄せられた、求人に対してのクレームです。

▲出典元:厚生労働省『平成 28 年度 ハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数』を元にデータ化

前年と比較をすると15%減ですが、合計9,299件。月間775件、1日26件は流石に多すぎですね…。クレーム処理だけで1日終わりそうです…。

審査が緩い、求人数が多すぎる為、1社1社をハローワーク側で確認が出来ていないんでしょうね。
文中でも触れましたが、一般の求人広告での求職者からのクレームは殆ど無く、ハローワークはそれと比較をすると非常にクレームが多いので求職者側も細心の注意が必要なわけです。

ハローワーク求人の確認事項

・給与
みなし残業は込か否か、残業代は発生するか、ボーナスは年に何回か(何ヶ月分?)、交通費支給、インセンティブ(営業等の場合は、いくら売り上げればいくら貰えて、それを売り上げている人は何人で、入社何年目の人がどのくらいのペースで達成している?)、その他の手当(家族手当、資格手当、家賃補助…等)、振込日。全て把握した上で、年間の金額を想定する。分からない場合は、必ず聞く事。

・就業時間
朝に掃除、朝礼を行っている企業もあるので、会社全体の出社時間を把握する。夕方にも会議や終礼を行っているか。フレックスタイムの場合はコアタイムを確認し、使用している人が全体にどれくらいいるのか。月間の平均残業時間。

・職種、仕事内容
1日の仕事内容、各仕事に費やす時間、仕事場で関わる人、その仕事から考えられる達成感・得られるスキル・人脈等の嬉しい事、クレームやノルマ達成等のプレッシャーを想像し自分が働けるイメージを描けるか。

・選考、応募書類
選考回数は何回か、その際の交通費支給、面接当日の持ち物を事前に把握、面接場所の確認(本社、支社)。

・休日
週休2日制(月に1回以上2日の休みがある週があり、他の週は1日以上の休みがある)、完全週休2日制(毎週必ず週2回の休み)、何曜日が休日か、有給消化率(有給が使える企業なのか)、育児休暇、介護休暇、年間休日数 。休みは間違えやすいので要注意!

・雇用形態
正社員(試用期間は何ヶ月か、その際に給与変動はあるか)、契約社員(正社員登用はあるか、目安期間は、正社員と契約社員での待遇差があれば確認。昇給、賞与はあるか)

・社会保険、労働保険
社保完備(健康・厚生年金・雇用・労災)全て確認

因みにハローワークの今後

ただ、これに関しても今後明るいニュースが飛び込んできました!

公明党が主導した若者雇用促進法などにより、ブラック企業対策が強化されているようで、ハローワークに虚偽の求人を出した企業は、2018年1月から罰則の対象に。6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が課せられるようです。更に、国の指導に従わない場合は企業名が公表されるようなので実質【ブラック企業のレッテル】が国から貼られる事になります。これ名前出されたら、永遠に採用活動出来なくなる気がします…。
※語りたくなる!公明党の実績

その為、ハローワークで求人を見る際は必ず下記の事を相談員の方、もしくは面接時に企業側に直接尋ねるように心がけましょう。

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