不動産業のイメージは何となく厳しそう…。というイメージを持っている方もいるかもしれませんが、土地の仕入れ、設計、建設、販売、管理…と細かく分類されており、それぞれでカラーも働き方も異なります。今回は、不動産業界の中でも「ディベロッパー」について業界の働き方をまとめました。求人を調べる際に不動産業界の全体像を理解しましょう。
目次
ディベロッパーとは何をしているのか?
ディベロッパーと土地を活用し最適なプランニング・開発を行う業者の事。その為、開発業者と呼ばれています。都市開発、商業施設、レジャー施設、オフィスビル、マンションの分譲、建設も含め総合的に街づくりを行っています。
ディベロッパーは事業内容ごとに分類分けされる
・総合デベロッパー
総合施設や商業施設などを手がけ、都市開発を行っている。三井不動産、三菱地所等の大手企業がここに分類される
・マンションデベロッパー
マンションの企画から開発までを手がける。顧客が個人となり、売り切りのタイミング(旬)があるので、営業力が非常に問われる。個人インセンティブに売上が大きく反映される傾向にある為、野心家向き。
・オフィスデベロッパー
オフィスビルの企画から開発までを手がける。法人が顧客となる為、交渉力、理論的説明力等の営業力が問われる。
・一戸建てデベロッパー
一戸建ての企画から開発までを手がける
・電鉄系デベロッパー
鉄道沿線上の土地開発を手がける
[say name=”” img=”http://shoku-sagashi.com/wp-content/uploads/2018/02/IMG_4411.png”]かなり細かく分類されているのね…。業界希望者ならこのくらい理解していないとね![/say]
企業のなりわい
・財閥系
総合ディベロッパー、他にもマンション、オフィスなど事業内容は幅広い。三井不動産、三菱地所、住友不動産、東京建物など。
・鉄道系
電鉄系ディベロッパー事業を促進。東急不動産、小田急不動産、名鉄不動産、阪急不動産など。
・金融系
野村不動産はマンションに注力しており、マンションディベロッパーに分類される。他はみずほ銀行系のヒューリックなど。
・ゼネコン系
マンションディベロッパーに分類。清水総合開発、大成有楽不動産など。
・メーカー系
一戸建てデベロッパーに分類。トヨタホーム、旭化成ホームズなど。
・商社系
三菱、物産、住商、伊藤忠、丸紅
・独立系
森ビル、イオンモール
ディベロッパーの仕事内容
1.企画、用地の取得
土地周辺の賃料相場や、土地が持っている今後の将来性を分析し、用地の取得にむけリサーチを行います。また、各地域ごとに建物の高さ、種類、大きさなどが定められた都市計画法があります。それも考慮し採算性の高いと判断した土地で、開発プロジェクトの立案を行います。
2.建設
開発プロジェクトの立案を元に建設会社、設計会社、管理会社などの協力会社と連携しながら、建設作業を勧めていきます。大手ディベロッパーは建設も自社で行うケースもありますが、外部のゼネコンへ投げる事も多いです。建設中は近隣住民への説明会など実施し、近隣住民や行政機関との交渉を対応するのもディベロッパーの役割です。
3.広告・販売
マンションの住居者の募集や、レジャー施設のテナント募集に向けての広告を外部に依頼。その後、物件の販売、貸出の契約を行います。
ディベロッパーとゼネコンの違いは?
建設段階において、携わっている役割の違い。ディベロッパーは不動産の開発業者なのに対してゼネコンは実工程を請け負う工事会社。
ゼネコンの機能
・下請けのまとめ役
無数にある下請け業者をまとめる
・施工に関する司令塔、ノウハウ
施工に関する「人(この工事には何人必要か)」、「期間(工事のタイムスケジュール管理)」の管理を行う。また、戦前から様々な施工を実施してきた実績とノウハウがあり、ディベロッパーにはなかなか真似出来ない。
ディベロッパーの機能
・土地の保有
私鉄系、旧財閥系など元々莫大な土地を保有しているのが強み。ゼネコンは土地保有をしていないので、土地買収から行っていると事業リスクが高まる。
・土地開発事業におけるまとめ役
街づくりを促進する上では1社のみで完結するわけではなく、金融機関、官公庁、施工会社、販売会社、広告代理店等、様々な企業との協業が不可欠。そのまとめ役を行うのがディベロッパーの役割。
ディベロッパーの社風と働きやすさ
三菱地所株式会社 ★★★★☆(4.26点)
住友不動産株式会社 ★★★☆☆(2.96点)
東急不動産株式会社 ★★★★☆(3.95点)
野村不動産株式会社 ★★★★☆(4.06点)
森ビル株式会社 ★★★★☆(3.19点)
東京建物株式会社 ★★★★☆(3.46点)
新日鉄興和不動産株式会社 ★★★★☆(3.59点)
NTT都市開発株式会社 ★★★★☆(3.02点)
メリット
- 個人裁量である為、残業は自己管理に任されている
- PCが21時に強制シャットダウン。残業削減に向け動いている
- 福利厚生が非常に充実している
- 研修が充実しており、入社後に基礎からじっくりと学べる
- スケールの大きな仕事に挑戦できる
デメリット
- 大手ならではで、社内の人付き合いが大切
- 年功序列感が否めない
- 飲み会が多く体力的、精神的にに疲れる(部署、会社による)
- 意思決定までのプロセスが長い
未経験歓迎の求人はあるのか?
ディベロッパーでの未経験職は厳しいのが現状。中途の一般公募はかなり門戸が狭い業界。基本は新卒+高学歴を毎年採用している。新卒でも非常に人気の業界。また、不動産業界の中でも最も人気の分野。ディベロッパー業界の求人では住友不動産が求人広告(転職サイト)に最もよく掲載されていますが、主にはマンション販売の営業職になります。花形の開発に携われるのはごく一部の人たちです。その為、非常に長い時間と、根気が必要です。不動産業界に挑戦したい人は、マンション販売の会社や賃貸物件営業等から始めると社内移動やその後同業他社への転職がオススメです。
また、転職サイトでは大手の住友不動産は、企画したホテル、レジャー施設の運営人員の募集。大型商業施設の施設運営・管理者の募集。マンションの販売営業の募集は随時見かける。ただ、転職口コミサイトのVorkers(ヴォーカーズ)でも同じディベロッパー内でも評価が同業と比較しても低いので事前にメリット・デメリットを考えて入社を検討べきです。
[say name=”” img=”http://shoku-sagashi.com/wp-content/uploads/2018/02/IMG_4411.png”]未経験者はまずは何かしらの不動産業界に携わってから、ステップアップがよさそうね[/say]
経験者が転職するには?
転職口コミのVorkers(ヴォーカーズ)の各社のページでは、現在WEB上での全転職サイトでの募集状況が把握できるが殆ど掲載されていないのが実情。経験者の採用枠が殆どな為、転職サイトで掲載すると未経験やスペックが合致しない(学歴)応募者の応募が多数を占め、書類に目を通す時間、お祈りメールを送る時間等で人事の業務工数が奪われてしまいがちなので、人材紹介会社に依頼する事が多い。人材紹介に依頼する事によって、企業が欲しい書面上のスペックはクリアしているので、人事部としても工数削減になるのだ。人材紹介は有名どころを2、3社登録するのをオススメします。給与アップの為にも、何社かを同時並行で受けて合否が出るタイミングを合わせ交渉時に上手く使うのがオススメです。人材紹介の比較は下記を参考にしてみて下さい。
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